公式サイトの発表によると、きっかけは体調不良を起こした複数の猫に関するFDAへの通報で、2件別々の家庭から連れられた猫たちには食欲不振、倦怠感、嘔吐、下血などの症状が見られ、2件のうち1件の家庭の飼い猫2匹は回復したものの、別の家庭の飼い猫3匹は死亡した。検死解剖を行った結果、薬による中毒症状を示す痕跡が腎臓や腸に見られたという。
猫の体調が悪くなる前、いずれの飼い主も筋肉痛や関節痛をやわらげるための痛み止めを使用していたことがわかっており、クリーム状、もしくはローション状の塗るタイプの痛み止めを首や脚に使用したそうだが、ペットに直接使ったことはなく、猫たちがどのように薬に触れてしまったのかは、今のところわかっていない。
フルルビプロフェンは微量であってもペットに危険を及ぼす可能性があるため、FDAはこれらの薬をペットが触れられない場所に保管することや、薬がついてしまった洋服やカーペット、家具をそのままにしないこと、万が一ペットについてしまった場合はしっかり洗い流し、獣医師の診察をうけることなど、慎重に対応するよう注意を促している。
なお、FDAは犬やその他の動物に関して、フルルビプロフェンに関連した事故報告は今のところないとしているが、猫同様に中毒を起こす可能性があるため、注意してほしいとしている。
フルルビプロフェンは日本国内でも広く使用されているものなので、心当たりのあるペットオーナーは愛犬や愛猫が薬に触れないよう、十分注意してほしい。
関連URL: 米食料医薬品局(FDA) 関連ページ(英語)