2010年秋、愛犬のゴールデンレトリーバーを重い病気で亡くしたことで「犬の命」をテーマにした映画を撮ろうと思った山田あかね監督。動物愛護センターや、東北の震災で置き去りにされた動物を保護している人たちの活動を追いかけ始めた山田監督は、4年にわたり約200時間の映像を撮りため、福島の原発20キロ圏内で救い出された1頭の犬「むっちゃん」に焦点をあてたドキュメンタリー「むっちゃんの幸せ」を発表した。このドキュメンタリーは、テレビで放送され大反響を得た。このとき「むっちゃん」の声を担当したのが女優の小林聡美さん。保護犬たちと彼らを救おうとする人々に感銘を受けた小林さんは、山田監督が準備をしていた本作に参加を決め、実際に保護施設に行き、台本もないまま、取材者を演じるという難しい試みに挑戦している。
ボランティア団体として本編に登場するのは、関東を中心に250名を超えるボランティアメンバーが在籍・活動している動物愛護団体「ちばわん」と、獣医師を含む専門知識の豊富な行動力のある団体として本拠地を広島県に置き、栃木県で活動している「終生飼養」と「譲渡活動」を基盤に伴侶動物の救援活動を行う「犬猫みなしご救援隊」。
ストーリーは、愛犬・ゴールデンレトリーバーのナツを重い病気で亡くし、傷心のテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)が、何をしようにも気力が湧かないなか、大先輩の映画監督渋谷昶子さん(本人が出演)に「悲しむ暇があるなら、犬の映画を撮れ」と励まされ、犬の命をテーマにした映画を撮り始めることで、「犬の幸せはどんな人と出会うかで決まる」犬たちの現実を知る。名前のない犬たちと、彼らを救い出す人々を描いた、感動のドキュメンタリードラマだ。かなみの元夫・前田役は、自身も保護犬の里親である俳優・上川隆也さんが愛犬とともに好演している。
「犬のためにできることを何かしたい」という思いでつながった出演者・スタッフが、映画のために集結した、いま自分ができる「何か」を模索している人すべてに一筋の光を照らし出す、真実の物語である。「ちばわんネットショップ」と「いぬ親会会場」では、前売りチケットを販売中で、「ちばわん」で購入すると特典として保護犬シールがついてくる。
映画「犬に名前をつける日」
公開日:2015年10月31日(土)
劇場:シネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショー
出演:小林聡美/上川隆也/渋谷のぶ子/ちばわん/犬猫みなしご救援隊 ほか
主題歌:ウルフルズ
音楽:つじあやの
監督:山田あかね
関連URL: 映画「犬に名前をつける日」公式HP