津軽と聞くとりんごをイメージする方も多いだろう。写真展「津軽つがるのねこ」には、りんご農家で生まれた猫たちが、移りゆく季節の中、りんごと共に成長していく姿が写し出されている。

　りんごの花開く春は、子猫たちの誕生シーズン。大きなりんごを作るために青い実が選定される夏には、遊びたい盛りの若猫たちが木に駆け上る。赤く色づいたりんごを収穫する秋になると、すっかり成長した立派な大人の猫に。真っ白な雪に閉ざされた厳しい季節、冬。猫たちは身を寄せ合いたくましく生きる。

　岩合氏が、津軽で生まれた兄弟猫を1年にわたって追い続けた作品集には、どこかにある日本人の懐かしさ、温かいふるさとが感じられる。

　岩合光昭写真展 「津軽つがるのねこ」は、入場無料。開催時間は、午前10時から午後6時。会期は7月1日(金)まで。

関連URL: 岩合光昭写真展 「津軽つがるのねこ」ノエビア銀座ギャラリー