本の構成はとてもユニークだ。しっかり接待する姿がかわいい「神対応ねこ」。日ごろはクール、でもふいに甘えるしぐさで客のハートをわしづかみにする「塩対応ねこ」。性格も柄もバラバラ、とにかくたくさんの猫に会いたい人向けの「アイドルねこ」……という絶妙な3部構成。読む人が、猫とどう接したいかによって、さまざまな楽しみ方ができる仕かけだ。
何よりうれしいのは、実際にその猫たちに会って、ふれあえること。各紹介ページの最後には店名と住所が載っているので、「このコに会いたいなぁ」と思ったら、ネットやスマホで検索。あとは本を手に出発すればOKだ(コンパクトな判型なのでバッグに入れておいても邪魔にならない)。
都心のジュエリーショップから、江の島の食堂、千葉・館山のペンションまで、猫たちの居場所はさまざま。実際に足を運んだ先では、“看板猫、プラスアルファ”の楽しみを見つけられるかもしれない。
見て読んで癒されるだけではなく、ガイドブックとしても使える、実に機能的な1冊だ。価格は1080円(税込)。
関連URL: Amazon 『まちの看板ねこ』