「のこされた動物たち」「待ちつづける動物たち」「しろさびとまっちゃん」「うちのとらまる」などの著者であるフリーカメラマンの太田康介さんは、2002年に外にいた猫を保護し「とら」と「まる」と名付け、家族として迎えた。2009年頃から、太田さんは外で暮らす猫と、飼われている子との環境格差が気になり始め、外猫たちの環境が少しでもよくなるよう、自宅周りの野良猫のTNR(捕獲、不妊手術、元に戻す)を行うようになる。
そんな中、他の猫がご飯を食べ終わるのを陰でじっと待っている、遠慮がちな猫を公園で見かけるようになった。猫の身体はいつも汚れて傷ついていて、周りの猫にいじめられている様子をみて、太田さんはその猫を家に入れることにした。しっぽに特徴があったので「ぽー」と名づけたその猫は、保護した猫たちの面倒をみるなどとても優しい猫だった。「ぽー」の物語を綴った写真エッセイ「やさしいねこ・うちのぽー」は、現在発売中だ。
太田康介写真展「やさしいねこ」には、ふっくら丸いからだと、ほほえみを浮かべているような「ぽー」の表情があふれていて、思わずこころがほっこり、優しい気持ちになれる写真が満載だ。
関連URL: ギャラリーパウパッド ブログ 「うちのとらまる」太田康介ブログ