1. ペット大好き!
  2. ワールドペットニュース
  3. 自閉症の子を持つ家庭が犬の里親になれず憤慨

ワールドペットニュース

自閉症の子を持つ家庭が犬の里親になれず憤慨

海外

カナダのオンタリオに住むエリンさんは、9歳の息子ヘンリー君の遊び相手になってくれる犬を飼いたいと思い探していた。近所の保護動物施設で保護犬の里親申請をしたが、施設からの返答はNOだった。理由はヘンリー君が自閉症で言葉を話すことができないという障がいがあったからだ。

エリンさんが申請した「キスムット・スモール・ドッグ・レスキュー」という団体は、自閉症を持つ子どものいる家庭には犬を譲渡しないという方針を取っている。団体の代表は「批判する人がいるかもしれませんが、また同じような事件を起こしたくないのです」と言う。過去に自閉症の子どものいる家庭に犬を譲渡したが、その直後に犬がケガを負ってしまった。その後も同じような事件が2度重なったため、団体は苦渋の決断として自閉症児のいる家庭は里親になれないと決めたのだ。

しかしエリンさんは納得できず怒りをあらわにしている。「息子は穏やかな性格で他者を傷つけたり暴力的な態度をしたことがないのに、「自閉症」という病名だけで断られるのは悲しいし憤りを感じます」と声をあげた。
自閉症に詳しい専門家も「自閉症をもつ子すべてを同じ括りで扱うのは対象者やその家族を傷つける行為だ」と団体の方針を批判している。

エリンさんの件は自閉症の子をもつほかの家族の共感を呼び、団結して団体に対するボイコット活動をする事態にまで発展しているようだ。
カナダには自閉症の子どもと犬がうまく暮らせるように犬を訓練するグループも存在する。ぞれぞれの家族に合う犬を根気よく探せばともに暮らすことは可能だと言う。

やはり自閉症だからという理由で里親になる資格を奪うのは、ダイバーシティを重んじる今の社会では差別的行為として捉えられかねない。今回対象となった「キスムット・スモール・ドッグ・レスキュー」に限らず、動物保護施設は自閉症の子と犬の関わりについてもっと認識を深める必要があるだろう。エリンさんのような家庭と対話を重ね、犬と家族がともに幸せに暮らせる方向性を模索してほしい。

関連URL: 'I was shocked': Ont. rescue agency denies pet adoption due to child with autism

  • ペット保険比較 あなたのペットに最適な保険を選ぼう
  • メルマガ会員募集
  • 4コマ漫画「ネコチチイヌハハ」
  • 全国のペットショップの採用情報
  • ペットライブラリー株式会社
  • あにまるケアハウス