カンザス州にある保護動物施設がちょっと変わった新入り猫を紹介した。ジンクスという名前の一見ふつうの黒猫だが、前足がなんとも不思議な形をしている。
よく写真を見てみると、足の先につま先が2つあるではないか。本来親指であるところにもう1つつま先がくっついており、指の本数を数えると6本もある。
ジンクスは多指症という先天異常によって2つのつま先をもって生まれてきた。しかし指が多いだけで痛みを伴うものではなく、いたって健康そのものだ。
「かわいいダブルの手でおやつをほしがっていますよ」と保護施設のスタッフが写真と共に投稿したところすぐに里親になりたいという声が届き、ジンクスはほかの保護猫よりも早く家を見つけることができた。
海外では多指症の猫は「ヘミングウェイ・キャット」と言われて親しまれている。実際にヘミングウェイは多指症の猫を飼っており、「ヘミングウェイが愛した6本指の猫たち」という本も出版されている。
フロリダにある彼の博物館(旧自宅)ではヘミングウェイの愛猫の子孫が増え続け、多指症も子、孫へと遺伝されていったため、今では60匹もの多指症の猫が博物館で暮らしているそうだ。
ギネスに登録されている最も指の多い猫はカナダに住むジェイクとミネソタ州に住むパウズで、ともに計28本の指をもつ。
残念ながら日本では多指症の猫は滅多に見つからないそうだ。遭遇したらかなり幸運だと思っていいだろう。
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