
ペットの飼い主は毎日、犬がソファや椅子でくつろいだり、廊下でおもちゃを追いかけたり、リビングのカーペットで転げ回ったりする姿を見かける。楽しい日常に間違いないが、毛むくじゃらの相棒たちが、家庭内の空気環境に影響を与えている可能性があることが新たな研究で明らかになった。
米国化学会誌「Environmental Science & Technology」に掲載された研究によると、大型犬も小型犬も室内空気質に影響を与えるという。
研究では、小型で活発な犬は大型犬よりも多くの浮遊粒子を発生させることがわかった。浮遊粒子とは大気中に漂う微細な固体や液体の粒子で、ペットの毛、フケ、排泄物の成分、花粉などを含む。一方、大型犬は人間よりも多くの微生物(菌)を空気中に放出することが判明した。
空気の質への影響を調べるため、この研究では小型犬と大型犬の両方から放出される大気汚染物質(ガス、粒子状物質、微生物を含む)を測定し、飼い主からの排出量と比較した。
チワワ4頭と大型犬3頭(チベット・マスティフ、ニューファンドランド、イングリッシュ・マスティフ)を比較し、各犬の飼い主も同室で測定を行った。その結果、大型犬は二酸化炭素とアンモニアを「人間と同等の速度で、小型犬よりも大幅に高い速度で排出する」ことが判明した。
さらに研究により、大型犬が空気中に最も多くの細菌や真菌を放出することが明らかになった。これにより、人間だけでは起こらない方法で、室内空気と微生物の構成が変化した。放出された微生物の多くは屋外環境に由来するものだったと報告されている。
小型犬も大型犬も浮遊粒子状物質を放出しており、測定では飼い主よりも多い量だった。小型犬が最も多くの浮遊粒子状物質を発生させたことについて、研究者らは「実験中に最も活発に動いていたためと考えられる」と述べている。
ここまでの説明で、犬をバイキン扱いしているような印象を与えてしまったかもしれない。犬が室内の空気質に影響を与えている可能性はあるものの、ペットの飼い主が急いで空気清浄機を購入する必要があるとは限らない。
この発見を、今後のペットとの住み良い住居設計にあたって考慮すべき点として参考にしてほしいと研究者は話す。犬が家庭内の空気質に、人間と同等かそれ以上の影響を与える可能性があるということを理解しておくことは大切だ。
「ペットは私たちの室内環境の一部です。犬が室内空気に与える影響を定量化することで、より現実的な室内空気質と曝露モデルを構築し、換気戦略の改善に役立てられます。ペットを責めたり飼育を妨げたりする必要はない」と、研究の責任著者であるドゥシャン・リチナ氏は発表文で述べている。
人間も含め、生き物が出入りすると室内の空気環境は変わって当然だ。アレルギーや病気につながらないよう、小さな工夫をしてペットと快適で健康な暮らしを続けていきたいものだ。
関連URL: Got a dog? It could be impacting your air quality, new study shows.








