症状別に対応した豊富なラインナップを誇る「プリスクリプション・ダイエット」だが、今回の新製品は猫の「甲状腺機能亢進症」に対応した世界初の療法食。甲状腺ホルモンの過剰分泌により引き起こされ、食欲旺盛なわりに体重が減少したり興奮状態が続くなどの症状が見られるこの疾病は、高齢猫に多く見られるもので、近年増加傾向にあるという。
そのような状況を受け発売される「ヒルズのプリスクリプション・ダイエット 〈猫用〉 y/d」は、甲状腺ホルモンのレベルを正常化するよう配慮してあり、甲状腺ホルモンの主成分である「ヨウ素」の必要量を維持しつつ低く制限することにより、過剰な甲状腺ホルモンの産生・放出を抑える。食事療法のため、副作用も起こりにくい。
甲状腺機能亢進症の治療は現在のところ、抗甲状腺薬の投与、もしくは外科手術による甲状腺の切除が有効とされているが、治療法の選択肢に限りがあったため、食事による新しい治療法は愛猫や飼い主の負担軽減につながりそうだ。
実際、同社が本製品の発表に合わせて行った「猫の甲状腺機能亢進症の認知度調査」では、甲状腺機能亢進症を知っているオーナーに「どのような治療法を希望するか」と質問したところ、半数を超える回答者が「食事療法」を選択したという。
ラインナップはドライフード(内容量:1.8kg)とウェット缶(内容量:156g)の2タイプ。本製品は療法食のため、購入を希望する際は事前に獣医師に相談してほしい。
なお、前述の「猫の甲状腺機能亢進症の認知度調査」の結果によると、甲状腺機能亢進症という病気を「知らない」と回答していた人が89%にのぼったという。同社は本製品の市場投入により、猫の甲状腺機能亢進症の啓発につなげていきたいとしている。
関連URL: 日本ヒルズ・コルゲート株式会社