リリィの治療にあたっている「エンジェル・アニマル・メディカル・センター」公式サイトによると、重傷を負った右前肢を切断後、複雑骨折をした骨盤と後ろ肢の修復手術を受けたリリィは術後の経過もよく、今後は自宅療養でも充分回復できるという見通しのもと、今月12日に同センターを退院したという。
今後は3本肢で歩くことに慣れさせる理学療法が行われる予定だが、治療にあたった医療チームは「彼女は治療にとても協力的。まだまだ先は長いけど、きっともとの元気な彼女に戻るはず」と太鼓判を押す。
心配されていた治療費のほうも、なんと7万6000ドル(約607万円)も寄付が集まり、全額をカバーすることができたという。また、集まったのは寄付金だけではなく、リリィの勇気ある行動に感銘を受けた世界中のサポーターや企業から、フードやサプリメントなどの無料提供の申し出が殺到したそうだ。
同センターは、1年間でもっとも勇敢な行動を見せた動物や人を表彰する「動物ヒーロー賞」を毎年恒例で開催しているのだが、2012年度はリリィに贈られることがすでに満場一致で決定したそうで、今年10月25日に開催される表彰式には、リリィと飼い主一家が招待される予定だ。
新しく解説されたFacebookページ「Lilly the Hero Pit Bull」によれば、自宅に戻り家族や同居犬と無事再会を果たしたリリィは、すっかりリラックスしたのとドッと疲れが出たのとで、「チェーンソーのようないびきをかいてぐっすり眠っている」とか。完全回復にはまだ道のりは遠いだろうが、ひとまずこのハッピーエンドを心から祝福したい。
関連URL: エンジェル・アニマル・メディカル・センター 関連記事(英語) Facebookページ 「Lilly the Hero Pit Bull」(英語)