2012年度の闘いを征したのは、英ノーサンプトンシャー州ウェリングボロー在住のアシュレー・バトラーさんと、愛犬でパートナーのミックス犬、6歳の「パッツィー」。犬と人のペアが優勝したのは、当然のことながら番組史上初だ。
しかし、彼らはただ物珍しさだけで話題になっているのではない。パフォーマンスがとにかくスゴイのだ。曲に合わせ、次々に技を繰り出すパッツィーのダンスは圧巻のひと言で、特に2足歩行でステップを踏む際の姿勢の良さには、目を見張るものがある(まるで人のよう)。
そして何より、終始アシュレーさんから目を離すまいとするパッツィーと、それに応え微笑み返すアシュレーさんの姿に、ふたりの絆の深さを見た気がして、かなり感動してしまった。
彼らのパフォーマンスには観客のみならず、審査員もスタンディング・オべーションで応える。辛口な批評でおなじみのサイモン・コーウェルでさえ「こういうパフォーマンスを待っていたんだ!」と、手放しで賞賛を贈る(彼は大の犬好きなのだとか)。
彼らのニュースを伝える英「デイリー・メール」によれば、ビション・フリーゼやボーダー・コリーなどをかけあわせ、アシュレーさんの母親がブリーディングしたというパッツィーは、アシュレーさんの11歳の誕生日に両親がプレゼントした犬だ。
12ヶ月齢からアジリティをはじめ、ドッグダンスはパッツィーが3歳のときに始めたという。パッツィーはトレーニングが大好きだそうで、いつも「はやく始めよう!」とアシュレーさんをせかすのだとか。
優勝賞金50万ポンド(約6260万円)を手に入れ、一躍スターダムにのし上がった彼らだが、それだけでなく、書籍の出版やドッグフードの広告出演など、すでに多方面から仕事のオファーが届いているという。さらに、賞の一環として、エリザベス女王が後援するチャリティーイベントで毎年末に開催される「ロイヤル・バラエティ・ショー」への出演も決まっているそうだ。
審査員の誰かが「あなたたちは、犬がいかにすばらしい生き物か教えてくれた」とコメントしていたが、まさに2人のパフォーマンスは人と犬の絆のなせる技。演出も凝っていてショーとしてももちろん楽しいので、ぜひ番組の公式YouTubeチャンネルなどで一度ご覧いただきたい。
関連URL: アシュレー&パッツィー 『Britain's Got Talent2012』 ファイナルのパフォーマンス デイリー・メール 関連記事(英語)