主な改正内容は、生後56日(8週齢)以前の犬・猫の販売を規制することや、動物取扱業者のペット販売時の現物確認と対面説明の規制強化、虐待の定義の明確化、罰則強化など。ただし、焦点となっていた販売日齢の問題に関しては56日と定めるものの、「施行後3年間は45日、その後別に法律で定める日までの間は49日」とする猶予期間を設けるかたちとなった。
その理由について環境省は、議論にあがった45日齢、7週齢、8週齢のいずれも、子犬・子猫を親元から離すのに適正と見なすだけの科学的根拠を示すデータが不十分とし、今後データ収集や調査を行ったうえで、あらためていずれの日齢が妥当かを検討する考えを示した。
また、セミナーに登壇した東京農業大学農学部 林良博教授は、今回の法改正によるペット業界の混乱を避けるためにも、施行後の対応が可能かを検証するモラトリアム期間としても必要な措置と説明している。
なお、罰則強化に関しては、現行法で定められた個人に対する最高刑の罰金100万円、懲役1年が、倍の罰金200万円、懲役2年に引き上げられる。
同改正案は9月8日の国会会期末までに成立する見通しで、環境省は成立後ただちに関連政省令などの策定を行う予定だ。
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