ワールドペットニュース

ハリケーン「サンディ」に乗って2000キロも運ばれたペリカン　米国

　8日付の米「NBC 10ニュース」電子版によると、その動物は2羽のカッショクペリカン。先週ロードアイランド野生動物リハビリテーター協会に保護された2羽は、なんと2000キロも離れたフロリダから、サンディの暴風に乗ってやってきたと見られている。

　1羽は同州ナラガンセットの海岸で、もう1羽は沖合いのブロックアイランドで発見されたのだが、寒さに弱いペリカンがこの時期に寒冷な北部にいること自体、相当まれなことだとか。年間で膨大な量の野生動物を保護する同協会でも、ペリカンの保護は今回が2度目で、予想外の珍客に戸惑っている。

　暴風で吹き飛ばされたことで多少傷ついているものの、2羽の体調はいたって良好で、落ち着いた様子だという。ただ、もし発見が遅れていたら、寒さに耐えきれず命を落としていたかもしれないというから、無事保護されたのは不幸中の幸いだ。

　1羽には魚類野生動物保護局のものと思われる足輪が装着されており、その情報からこのペリカンがどこから来たかわかるかもしれないが、これからますます寒くなっていくことを考えると、一刻も早くフロリダに帰したいと同協会のスタッフは語る。

　ただ、輸送には600ドル（約4万7000円）ほどかかるそうで、現在同協会ではFacebookページを通じて寄付への協力や、2羽をフロリダまで届けてくれそうな航空会社に関する情報提供を呼びかけている。幸い、昨日の投稿によれば、すでに相当な金額が集まったというから、2羽が無事故郷に帰れる日はそう遠くなさそうだ。