5年に一度の動物愛護管理法改正に向けた動きが活発だった2012年。現行の政省令改正により、6月には犬・猫の夜間販売・展示が禁止されたほか、3年間の猶予期間はあるものの、幼齢動物の販売に関する数値規制が初めて盛り込まれた改正動物愛護管理法が9月に成立したことなどが、記憶に新しい。施行規則等の改正をひかえた2013年も、この動きには注目したい。
また、絶滅が危惧されている野生動物たちのニュースも多かった。昨年来日した、東京・上野動物園のジャイアント・パンダ「リーリー」と「シンシン」の間に7月、待望の赤ちゃんが誕生したが、1週間後に死亡するという残念な結果となった。
一方、佐渡トキ保護センターが放鳥したトキにヒナが誕生するという、うれしいニュースも。放鳥したトキの繁殖成功はこれが初となるうえに、自然界でのヒナ誕生は実に36年ぶりだという。絶滅した野生のトキの復活に向け、環境省と新潟県佐渡市がともに取り組んできたこの活動が、今後さらなる成果を見せることに期待したい。
2012年の記憶に残る動物ニュースは以下の通り。来年も引き続き、ペットや動物たちをめぐるさまざまなニュースをお伝えしていきたい。
<1月>
■スーパー駅長「たま」に三毛猫の部下が配属される
■国内最高齢のホワイトタイガー 「リュウ」 20歳で大往生
■米ポップス界のディーヴァ「ビヨンセ」の名前を新種のアブに 豪研究者が命名
■里親として譲り受けた猫を虐待死させた男を詐欺容疑で再逮捕 川崎
<2月>
■ペットのインターネット取引 トラブルが増加傾向 国民生活センターが警告
■映画『アーティスト』のアギーに栄冠 「第1回ゴールデン・カラー賞」
■犬13匹を乗せたワゴン車盗まれる 翌日無事発見 神戸
■ミニチュア・ダックスフンド十数匹の飼育放棄で飼い主女性を逮捕 松原
<3月>
■東京・葛西臨海水族園からフンボルトペンギン1羽脱走
■国内初の内陸型大規模水族館 「京都水族館」 グランドオープン
■岩手大学にペット専用移動診療車 「ワンにゃん号」 寄贈 マース ジャパン
■「第1回ジャパンペットアワード」 特別賞にカイくん
<4月>
■ペット保険 「うちの子」 のアイペット、損害保険業免許を取得
■秋田のクマ牧場からヒグマ脱走、女性飼育員ら2名死亡
■新潟県佐渡市に放鳥したトキにヒナ誕生 自然界での孵化は36年ぶり
<5月>
■犬種を見ればオーナーの性格がわかる? 英心理学者が発表
■飼い主を列車事故から救い重傷を負ったヒーロー犬が話題に 米国
■環境省 猫カフェなどの夜間展示規制を一部適用外とする省令等を施行
■英 『Sightseers(原題)』 のテリア2頭に「パルムドッグ賞」
■東京・葛西臨海水族園の脱出ペンギン、無事捕獲
<6月>
■犬・猫の夜間展示を禁止 環境省 改正施行規則などを施行
■『ポチたまペットの旅』 3代目旅犬「まさはる君」がデビュー
■NASAが水星にミッキーマウスを発見?
■最後のガラパゴスゾウガメ「ロンサム・ジョージ」が大往生
<7月>
■上野動物園のパンダに24年ぶりに赤ちゃんパンダが誕生するも1週間後に死亡
■世界的アイドル犬 「Boo」 ヴァージン・アメリカ航空の取締役に就任
■国内最高齢のアミメキリン「ハルミ」亡くなる 人間年齢では約100歳
■プーチン大統領に秋田県知事が秋田犬をプレゼント お返しは猫
<8月>
■日本テレビ 「ZIP!」 の看板犬 ZIPPEI兄弟、急死
■和歌山アドベンチャーワールドでパンダの赤ちゃん誕生
■世界最高齢のジャイアント・パンダ 「バオバオ」 永眠 ドイツ
■「動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」成立
<9月>
■英エリザベス女王のロイヤル・ドッグ 2頭亡くなる 英国
■世界一背の高い犬 「ゼウス」 は体高111センチと馬並み
■ネズミを捕らない英首相官邸のネズミ捕り担当猫「ラリー」 ついに更迭
<10月>
■被災地の犬 ストレスは非被災犬の5~10倍 麻布大発表
■環境省・福島県 警戒区域内で犬1頭・猫131頭を保護
■JFK国際空港でまた猫が行方不明に 依然見つからず 米国
■『第1回 国際どうぶつ映画祭』 開催 神戸
<11月>
■巨大ハリケーン「サンディ」 動物たちにも大きな被害 米国
■多摩動物公園で世界的にも珍しいキングチーター誕生
■日本サッカー協会の広報犬「ロンメル」死去
■富士通 クラウドサービスと連携する愛犬用歩数計 「わんダント」 発売
■2012年公式「成都パンバサダー(パンダ大使)」 3名が決定
<12月>
■世界初の車の運転ができる “犬ドライバー” 誕生 ニュージーランド
■多頭飼育崩壊 犬約160匹への虐待容疑で元ブリーダーの女逮捕 和泉
■雪のなかで飼い主待つ新「ハチ公」が話題に 保護後、新しい家族のもとへ 飯田
■警戒区域内から犬2頭・猫82頭保護 震災後の猫の繁殖が増加傾向
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