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飼い主のもとに帰るため、300キロを歩ききった奇跡の猫 米国

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 米フロリダ州のローカル局「WPBF」が伝えるところによると、同州ウェストパームビーチ在住のリッチャー夫妻が、4歳になる愛猫「ホリー」とはぐれてしまったのは、昨年11月4日。

 自宅からおよそ190マイル(約305キロ)の距離にあるデイトナのレース場「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」に遊びに行った際、打ち上げ花火に驚きパニックになったホリーが、キャンピングカーから逃げ出してしまったのだ。

 夫妻は数日にわたって迷子チラシを配ったり地元の保護団体に問い合わせるなどしてホリーの行方を捜したが、見つかることができないまま、泣く泣く帰路についた。

 2週間後、デイトナのあるレストランのスタッフから、エサをねだりに来る野良猫のなかにホリーに似た猫がいるという連絡が来たが、現地に確認に行く前にその猫の行方がわからなくなり、それ以来目撃情報も途絶えていた。

 事態が急転したのは、ホリーがいなくなってから約2ヶ月後。パームビーチガーデンズ在住のバーブ・マッツォーラさんの庭に、1匹の猫が迷い込んだ。まさに“骨と皮”状態までやせ細り、肉球の皮はすりむけ、鳴く力もないほどに衰弱しきったその猫を哀れに思ったマッツォーラさんは、「コゼット」と仮名をつけ、自宅で看病することに。

 1週間後、猫の体力がある程度回復したのを待って、動物病院でマイクロチップの有無を調べてもらったところ、マッツォーラさん宅から約1マイルしか離れていないところに住んでいた、リッチャー夫妻のホリーであることが判明した。

 なんとホリーは、デイトナからウェストパームビーチの自宅に帰るべく、190マイルを2ヶ月かけて歩き続け、家まであと少しというところまで自力で帰ってきたのだった。

 その後、無事ホリーと再会した夫妻。WPBFのインタビューに対し、ご主人のジェイコブさんは「自分で帰ってくるなんて信じられない」と涙ながらに語り、ホリーを抱きしめながら、「ずいぶんやせてしまったから、またたくさん甘やかして太らせなくては」と笑って答えていた。

関連URL: WPBF 関連記事(英語)

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