このニュースを伝える16日付の英「デイリー・メール」によると、その犬は7歳になるジャーマン・シェパード・ドッグ「トミー」。伊ブリンディジ県サン・ドーナチのマリア・マルゲリータ・ロキさんの愛犬だったのだが、悲しいことにロキさんはトミーを残し、まだ57歳という若さで2ヶ月前に他界してしまった。
ロキさんは生前、ミサに参加するために教会を訪れる際には、トミーを必ず同伴していた。彼の行儀がとてもよかったことから、同教会のドナート・パンナ神父も犬連れの入室を許可しており、ミサが終わるまでトミーもロキさんの足元でとてもおとなしくしていたと振り返る。ロキさんの葬儀がこの教会で行われたときも、トミーは参列したという。
大好きなロキさんと毎日通い、最後のお別れをしたこの教会はトミーにとって、あまりにも思い出深い場所なのだろう。彼はロキさんが亡くなってから2ヶ月経った今も、毎日欠かさず教会に通い、ミサに参加しながら彼女の帰りを待っているのだとか。
「ミサの間、トミーは祭壇のかたわらでおとなしくしており、参列者から苦情が来たことは一度もない。彼を追い出す気にはなれないよ」 トミーの様子をこう語るパンナ神父自身、最近愛犬を亡くしたばかりだそうで、トミーに愛犬の姿を重ね、とりあえず彼をこのまま見守り続けるつもりのようだ。
ロキさんの死後、特定の飼い主を持たないトミーだが、事情を知る近所の人たちが神父同様、彼を見守っているようで、協力して彼の世話にあたっており、トミーも村の人たちととても仲良くなったとか。
まさに、イタリア版ハチ公の名にふさわしい忠犬だが、できることならトミーには、新しい飼い主とめぐり合い、幸せになってもらいたいものだが。
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