米バージニア州の地元紙「ヘラルド・ディスパッチ」をはじめとするメディア各社によると、その珍事が起きたのは先週7日。火災の知らせを受け、バージニア州ミルトンのとある民家に消防隊が到着したとき、彼らが目にしたのは、先に救助活動を行っていたバットマンとキャプテン・アメリカの姿だった。
この冗談みたいな話の真相はこうだ。バットマンとキャプテン・アメリカに扮したジョン・バックランドさんとトロイ・マーカムさんは、アメリカン・コミックのヒーローたちが子供たちに道徳を教える「ヒーローズ・フォー・ハイヤー(Heroes 4 Higher)」のメンバーで、当日も近くの施設で子供向けのイベントを実施していた。
その最中、建物に隣接している民家から煙と火の手が上がっているのを発見。元消防隊員という経歴を持つバックランドさんは、その煙の色から事態の深刻さを察知し、マーカムさんと通りすがりのバイカー、サム・カーさんとともに現場に急行した。
逃げ遅れた人はいないか手探りで室内を捜索しているとき、毛むくじゃらな何かがバックランドさんの手に触れ、とっさにつかんで外に出ると、猫だとわかった。煙を吸い込みぐったりしていたため、人工呼吸を施したところ、すぐに意識を取り戻したが、命を助けてもらったにも関わらず、猫はバックランドさんの顔を見るなり、シャーシャー威嚇しながら無数の猫パンチを繰り出したとか。
家は全焼してしまったが、幸いバックランドさんたちにケガはなく、住人も外出していたため無事だった。ただ、家にはバックランドさんが助け出した猫以外にもまだ2匹残っていたそうで、残念ながら彼らは助からなかったが、飼い主はバックランドさんたちが1匹だけでも救い出してくれたことに、とても感謝していたという。
本物のスーパーヒーローさながらの救出劇を繰り広げたバックランドさんだが、記者のインタビューには「同じ状況なら誰でも同じことをするよ」とサラッと答えたのだとか(か、かっけー)。
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