豪ブリスベンの日刊紙「クーリエ・メール」をはじめとするメディア各紙によると、昨年末よりオーストラリア北東部のクイーンズランド州を熱波が襲い、40度を超える猛暑により停電や山火事が起きているという。
だが、もっとも大きな被害をこうむっているのは、おそらくコウモリたちだろう。記事によれば、あまりの暑さで熱中症にかかったコウモリが、文字通り“空から降ってくる”事態に陥っているそうで、すでに推定10万匹のコウモリが犠牲になっているという。その様子は、アルフレッド・ヒッチコック監督の恐怖映画を彷彿とさせる有様だとか。
コウモリは43度を超えると暑さに耐えられなくなるそうで、保護団体のスタッフや獣医師は地面を覆い尽くすコウモリの死骸の回収や、まだ息があるものの回復が見込めない個体の安楽死、親を失った子コウモリの保護などに奔走している。
また、死骸の腐乱による異臭や、コウモリが媒介する恐れのある感染症への心配も住民たちを悩ませており、地元当局は親たちに「子供がコウモリの死骸に興味をひかれて触ったりしないよう気をつけてほしい」と注意を呼びかけている。
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