地元局「News12」をはじめとするメディア各社によると、このニュースの主人公は米ニュージャージー州ウォーレン郡在住のクリスティナ・サミットさん。3人の子供を養うため、3つの仕事をかけもちする忙しい日々を送るかたわら、ピットブルの保護活動のボランティアにも参加する、動物好きな女性だ。
その出来事は、今月17日に起きた。土曜は地元ホテルのバーでバーテンダーの仕事をしているサミットさん、彼女が犬の肉球柄のタトゥーを手首に入れていたのをきっかけに、店を訪れたカップルと動物談義で盛り上がったという。
すっかり意気投合したサミットさんはふたりに、困っている犬たちを助ける活動をしていることや、グレート・デーン×ラブラドールミックスの愛犬「タッカー」がプラスチックのボールを飲み込んで、摘出手術をしなくてはいけないことを打ち明けた。
その手術は2700ドル(約27万6千円)と高額で、サミットさんは愛車を売って資金を工面するつもりだった。ところが、そのカップルの会計をするとき、レシートのチップの欄を見てビックリ。そこには「チップ:1000ドル」と書き込まれていた(ちなみに飲食代は約80ドル)。
あまりに多額だったため、驚いたサミットさんは丁寧に断ろうとしたが、会計をしたカップルの男性はただ「タッカーの手術のために使ってほしい」と答えるだけだったという。「もう号泣しちゃって、ガタガタ体が震えたわ」と、そのときのことをサミットさんは振り返る。
サミットさんとカップルは当然それまで面識はなく、ふたりは名乗りもしなかったという。ホテルの支配人が後日このチップについて確認をしたところ、謎の男性はルイジアナ州でメルセデス・ベンツの販売代理店を経営していることがわかった。当日は、イースターに家族のもとを訪れるため、ニュージャージーに来ていたのだとか。
このチップのおかげで、タッカーは無事回復し、今ではすっかり元気になったそうだ。
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