登場するのは、生後4ヶ月ぐらいのキジトラと茶白の子猫の2頭。いや、よく観ると、茶白の子猫は陶器の置物なのだ。そばにはキャットツリーが置かれ、子猫にとっては遊ぶためのスペースも遊び道具もたくさんありそうに見えるのだが、この子猫が全神経を集中させているのは、陶器の猫。シッポを膨らませて、大きくブンブン振り回し、「気に入らない」「なんでここにいるんだ」「相手になってやるぜ！」「かかってこいよ！」と挑発しながら、周りをピョンピョン跳び回る。

　陶器の猫なので、無反応なのはしかたがないことだが、子猫は毛を逆立てて身体を弓なりに反らし、ときどき声も発しながら、果敢に置物に挑む。相手が無表情で無反応なことが、ますます子猫の闘争心に火を注ぐようで、猫パンチを繰り出すだけでなく、どんどんエスカレートして腰や耳に噛みつくのだが……、そこは置物。不毛な戦いはエンドレスで続くのであった。

　子猫の遊びは、基本的に狩猟本能に基づく、狩りで獲物を捕るための予行演習だ。猫にはさまざまな毛色があるが、野生種のヤマネコに一番近い色のキジトラは、野性的で活発な性質の猫が多いといわれている。この子猫は遊びたい盛り。同年齢の子猫がいれば、自分も猫パンチを受けたり噛まれたりして、相手に対する加減を覚えるが、陶器の猫相手だとその加減がわからない。このまま成長すると、「乱暴な猫に育ちそうで少し心配だ」というコメントもみられた。

関連URL: 陶器の置物と戦う子猫（YouTube動画）