原発事故で全町避難となり、人が消えた福島県富岡町。そこに残されたペットや家畜たちを世話しながら暮らしている松村直登さんが、この映画の主人公だ。
一時は電気や水道などの最低限のライフラインすらなかった状況で、松村さんは震災以降、猫や犬などのペットはもちろん、牛、ポニー、ダチョウなど、さまざまな動物と暮らし、その生と死を見守り続けている。
松村さんの存在を海外メディアのレポートにより知ったという本作の中村真夕監督は、およそ1年間の長期に渡り富岡町に通いながら、彼らの姿を記録し続けたという。放射能に汚染された町で人知れず、でも確かに生き続けている命があるという、国内の大手メディアが決して報道しない事実を、本作は貴重な映像とともに伝えてくれる。
現在は東京・新宿ケイズシネマで公開中で(5月1日まで)、今後は福島や大阪、愛知などでも随時公開される予定だ。
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人が消えた町で生きる、ひとりと動物たち 映画『ナオトひとりっきり』公開
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