「たま」駅長は、5月16日から鼻炎にかかり体調を崩し、駅の専用駅長室で乗客を出迎える勤務を休んで、治療に当たっていた。「たま」駅長は、人間でいえば80歳以上の高齢で、4月29日には16歳と「傘寿」を祝う誕生会が開かれ、多くのファンから祝福を受けていた。

　密葬は近親者で行われ、社葬は28日午後12時30分から、貴志駅コンコースで営なまれる。葬儀委員長は同社の小嶋光信社長が務める。社葬会場は、貴志川線貴志駅（紀の川市貴志川町神戸803）。玉串料、御供物、供花等は辞退とのこと。

　もともと、貴志駅の隣の売店「小山商店」で飼われていた「たま」は、何ごとにも動じないおっとりした性格で、観光客らの人気を集めていた。そこに目をつけた和歌山電鉄の小嶋社長が、2007年1月5日に「駅長」にスカウト。「たま」駅長就任のニュースが、新聞やTVなどで取り上げられると、「たま」に会いに来る観光客が急増し、赤字経営の和歌山電鉄の経営改善に大きく貢献した。

関連URL: 和歌山電鐵株式会社　HP