うちの犬は人間でいうと〇〇歳よ」と飼い主が言うことがあるが、その根拠はどこにあるのだろうか?
これまで「犬の1年は人間の7年分」と一般的に考えられてきたが、すべての犬に当てはまるわけではないようだ。これまでの計算方式の誤りを指摘する論文が米医学誌「セル・システムズ」に7月2日に発表された。
カリフォルニア州サンディエゴ医学大学の研究者たちは、104匹のラブラドールレトリバーを対象に実験を行った。犬たちのDNA内の分子の変化、とりわけメチル基のパターンの変化を追跡した結果、犬は若いうちは人間よりも早いスピードで成長し、成熟期に達すると老化が徐々に遅くなることがわかった。
声明では、「事実として生後9ヶ月の犬が妊娠できるのだから、1:7の比率は正確な計算方式ではないとすでに分かっていた」と論文の筆頭著者トレイ・イデカー氏の言葉を引用して説明がなされた。
研究に基づくと、1歳の犬は人間で言う30歳であり、4歳の犬は人間の52歳に相当すると考えられる。そして犬は7歳を過ぎると老化のスピードが遅くなる。
新しい計算方式は種を超えて応用可能な方式で、今後研究者たちは他の種の犬にも実験を行い、結果を比較研究していく方針だ。
研究者たちはまた、アンチエイジング商品を使用する前と後のメチル化パターンの変化を観察することで、今後獣医師が動物の診断・治療をする際に、十分な情報をもとに意思決定を下す手助けになると期待している。
「私は6歳の犬を飼っています。今でも私と一緒に走っているけれど、自分が思っていたほど彼女は若くないのだと気付かされました」と研究をしたイデカー氏自身も驚いている様子だ。
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