猫が好きすぎて、自宅で70匹もの猫を飼う男性がイギリスにいる。56歳でイアンという名前のその独身男性は1992年から約30年間で5000匹以上の猫の世話をしてきたと言う。
本人いわく、彼はプロの猫飼育者でショーマンでもある。動物を訓練し、てんかんを持病とする人々を手助けしているそうだ。
彼の家の写真を見れば一目瞭然だが、家のなかは猫だらけ。ソファや家具も猫にひっかかれてボロボロで、人間の家というよりは猫屋敷のような環境だ。
近隣住民は不衛生な環境で何十匹もの猫が生活しているのは不適切だと訴え、イアン氏は現在、地元警察と動物保護団体から取り調べを受けているところだ。
しかしイアン氏は周りの批判や虐待疑惑を真っ向から否定し、彼の猫はみんな幸せで健康だと主張する。
「私はお酒を飲まないし、タバコも吸わない、女性を追いかけたりもしない。ただ猫と一緒に座っているだけだ。猫に囲まれていると部屋は暖かいんだよ。私は法に触れることは何もしていない善良な人間で、罪を犯したことはないし、精神病でもない」と反論し、猫との暮らしを守ろうとしている。
彼は猫の散歩を日課にしており、1回につき15匹の猫を引き連れて近所を歩く。その行為に対しても批判の声があるが、「猫を歩かせるのは違法でモラルに反すると言うけど馬鹿げてる。犬とは歩いても良くて猫はなぜダメなんだ。じゃあハムスターやカメと歩いていても批判するのか?選択の自由はないのか?」と声を荒げる。
イアン氏はショーマンとして猫を連れて即興の芸をする仕事をしており、彼の父も祖父もショーマンだった。猫と触れ合う機会を通して人々に幸せと希望を与えたいと願っている。
仕事で稼いだお金の多くは猫の世話代に消え、1年間に5000ポンド(75万円)を餌やおやつ、おもちゃ、医療費に支払っているそうだ。
すべての猫は健全に愛情をもって世話をされているとイアン氏は主張するが、いまでも反対者たちが彼の家にやってきて猫の解放を求めている。中立的な立場に立つ警察と保護団体がどういった結論を出すのか気になるところだ。
当事者である猫たちからも意見を聞くことができれば、イアン氏が真の愛猫家なのかを判断できるのだが、当然ながら猫は沈黙のままだ。そのまま猫屋敷で暮らすのと、保護されて1匹ずつ違う家庭で飼育されるのと、どちらが猫にとって幸せなのか。あなたはどう思うだろうか?
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