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見捨てられた850頭もの老犬を保護する女性

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アメリカミズーリ州に12歳以上の犬が人生の最後を楽しむ老犬専門ホスピス「Wispering Willows(ウィスパリング・ウィロウズ)」がある。代表であるヴァレリィさんはこれまでに850頭以上の老犬を保護してきた。

自然に囲まれた5エーカーの広大な土地にヴァレリィさんが犬用にリフォームした2つの大きなログハウス風の建物がある。動画を観て驚くだろうが、そこでは数えきれないほどの犬たちが家のなかや庭で自由にのびのびと過ごしている。
毎日のように行き場のない老犬がやってきて、多い時は一度に80頭もの犬を引き取ることもある。病気や障害を抱えた犬も多く、短いときは数日しかホスピスで過ごせない犬もいる。それでもヴァレリィさんとスタッフは人から見捨てられた犬たちすべてに惜しみない愛情を注いでいる。

ヴァレリィさんの両親はかつて「スタンリー」というドーベルマンを飼っていたが、父親がガンで亡くなり、母親は病気だったためスタンリーの世話ができなくなってしまった。老犬ゆえに引き取ってくれる施設はなく、安楽死させた方がいいとまで言われた。長年両親とともに暮らし、父の最期にも寄り添ってくれたスタンリーを救いたいとの思いで探し続けていたところ、同じくドーベルマンを飼っているという女性が引き取ってくれることになった。彼女のもとでスタンリーは残りの1年半を幸せに過ごした。
ヴァレリィさんはスタンリーの経験をきっかけに、行き場のない老犬を保護する施設を作りたいと夢が膨らみ、2017年に非営利団体として「Wispering Willows」を立ち上げた。

ヴァレリィさんは犬たちが快適に過ごせるよう、みんなが集えるリビングだけでなく個室も用意している。犬たちとスタッフたちの様子はまるで保育園のようで、みんなが生き生きと毎日を楽しんでいるのが伝わってくる。
ヴァレリィさんが犬たちと過ごす1日のなかで最も好きなのは、食事を終えて薬を飲んだ犬たちがみんな集まって静かに昼寝をしているときだ。その時間帯はまさに平和そのもの。
それぞれの犬に個性があり、バックグラウンドや健康状態も違うけれど、すべてに共通しているのは安心できる家で愛されたい、ケアされたいと願っていることだとヴァレリィさんは語る。

関連URL: Woman Saves 850 Senior Dogs And They Have Their Own Bedrooms

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