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中国で成長する「迷子ペット捜索」ビジネス

海外

中国ではペットを飼う人が年々増加しており、2021年のデータでは6800万人を超える人が犬か猫を飼っていることが明らかになった。それらのペットの多くは人間家族の一員として可愛がられている。
そうしたペットブームの波に乗り、「ペット捜索」という新しい産業が中国で生まれている。飼い主に代わって迷子になった犬や猫を探す仕事である。

BBC上海チームはペット捜索を仕事としているスンさんを取材した。中国ではペットブームで多くの人が犬や猫を飼い始めているが、そのほとんどは動物のことをあまり理解していないとスンさんは言う。
はじめは身寄りのない犬の世話をしていたが、次第にペットの飼い主から「迷子になったうちのペットを探してくれないか」という依頼が来るようになった。依頼主の年代は30代から50代までさまざまだが、多くの飼い主はベッドを共有するほどペットを可愛がっている。
捜索活動ではときに倫理的な問題に及ぶこともあり、たとえば父親がペットを捨て、娘に「迷子になった」と嘘をついていた場合、たんなるペット捜索ではない複雑な家族関係に足を踏み入れないといけなくなる。ほかにも近隣と仲の悪い飼い主は「隣の人が私の犬を食べたのよ!」とヒステリックになることも…。スンさんは人の汚い部分を見て幻滅することもあるが、目を輝かせる動物たちを見ていると気持ちが楽になると言う。

ちょうど取材した日、スンさんは引っ越しの準備中に逃げてしまった猫を探していた。飼い主の女性は翌日に引っ越しをするため、何がなんでもその日中に猫を見つけてほしいと懇願する。スンさんは肩にのしかかる重圧を感じながら、家の周りの庭や公園を必死で探し続ける。猫は軒下や排水溝などの狭い場所に隠れるのでピンホールカメラを使って探すことが多い。日も暮れて暗くなった頃、ついに小屋の床下にもぐり込んでいた猫の捕獲に成功した。嬉しそうに猫を叱る飼い主の姿を見て、スンさんも安堵の表情を見せた。

ペット捜索は決して儲かるビジネスではないため、事故や緊急の場合にだけ対応するようにしているスンさん。今では捜索だけではなく、迷子などのトラブルにならないように犬猫の生態や行動、世話のしかたについて飼い主に教育する事業にも力を入れているそうだ。

関連URL: On a mission with China's pet detectives

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