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ウクライナから避難したライオンが米国で新生活

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ミネソタ州にある「ワイルドキャット・サンクチュアリー」という野生動物保護区に4頭のかわいらしい子ライオンたちがやってきて話題となっている。

この4頭はまだ1歳に満たない幼いライオンで、もともとウクライナのペット密売業者で販売されそうだったところを救出された。ロシアとウクライナの闘争が始まったときは東ヨーロッパの国にあるリハビリセンターで保護されていたが、常に爆撃の音にさらされてとても安全な環境とは言えなかった。

4頭のレスキューグループが動物福祉国際基金(IFAW)に助けを求めたところ、ネコ科の野生動物に特化し、国際移送の経験豊富な「ワイルドキャット・サンクチュアリー」が救いの手を差し伸べた。

しかし4頭の輸送は容易ではなかった。まず3頭をウクライナのオデサからキエフに運び、キエフにいたもう1頭と合流。数日休んだのち、トラックで22時間かけて4頭をポーランドのポンザン動物園へ。そして車で4時間の距離にあるワルシャワ空港でさまざまな審査、承認手続きを終えてついにシカゴへ飛び立つことができた。

10時間のフライトを経てアメリカに着いたあとも、検疫や許可証の取得など神経のすり減る手続きが山ほどあったが何とかクリアし、7時間車を走らせてついにサンクチュアリーに到着した。

ライオンたちは長旅で疲れただろうが、すぐにサンクチュアリーの環境に慣れて元気に過ごしている。4頭一緒なので安心して新しいことに挑戦できるようだ。
冒険心が強くてあちこち登るのが大好きな子や、ちょっと心配性な子、声をよく出す子、グループの平和を保つ穏やかな子など、だんだんと4頭それぞれの性格が明らかになってきて飼育員を楽しませている。

このサンクチュアリーはライオンたちの「終の住処」としてこれから20年以上にわたって4頭の世話を続ける。1頭あたり1年間にかかる飼育コストは100万円にものぼるが、それでもライオンたちが安全で野生に近い環境で好きなように楽しく暮らしている姿をみると、それだけ払う価値があるという。

4頭の故郷ではいまも戦争が続いている。野生動物たちが密売や戦争の犠牲になることのない世界が訪れてほしいと願わずにはいられない。

関連URL: Baby Lions Escape From War In Ukraine And Find A Home In Minnesota

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