おばあさんと猫というのはどこの国でもお似合いの組み合わせで、両者は穏やかにのんびりと暮らしているイメージがある。
イギリスのノーフォークに住む72歳の女性リラ・ブリセットさんがまさにそうで、飼い猫のロージーと静かに余生を楽しんでいる。ただ特別なのは、ロージーが驚くほど高齢だということだ。
黒と茶色の長い毛をもつメス猫のロージーは31歳で、今年の6月に32歳の誕生日を迎えるという超高齢猫だ。1991年にリラさんは子猫だったロージーの里親となり、以来31年間に渡って一緒に暮らしてきた。
ロージーは健康で、これまで2回しか獣医に行ったことがない。1回目は避妊手術、2回目は5年前に頭の腫瘍の治療のために抗生物質をもらった。今でもすべての歯が残っており、食事や排泄も自分でできる。
ロージーは室内猫としてアパートの1階でリラさんと暮らし、毎日食べるキャットフードは「ピュリーナ・ワン」。それ以外の餌を与えると蹴飛ばしてしまうそうだ。
リラさんはよく猫の長寿の秘訣を聞かれるが、特別なことはしていないと言う。彼女はこれまでに保護猫や犬を飼ってきたが、なぜかリラさんの飼う動物はみな長生きしてきた。リラさんとの暮らしは動物にとって居心地がいいのだろう。
ロージーが家ですることといえば、ほとんど動かず、寝る、食べる、トイレ、その繰り返しだ。リラさんは時々ロージーが呼吸をしているか確認しないと安心できない。近い将来、ロージーが虹の橋を渡る日が来るとわかっていても、長年一緒に暮らした愛猫を失うのは悲しいと語る。
現在ギネス世界記録に登録されている世界最高齢の雑種猫は27歳で、ロージーはその年齢をゆうに越えている。ギネス側はリラさんに対し、ウェブサイトを通じて最高齢猫として申請してほしいと依頼しているが、リラさんは申請にあまり意欲的ではないようだ。穏やかな2人の生活に世界記録など必要ないのだろう。
関連URL: This cat, nearly 32 years old, has a shot at being the oldest feline in the world