動物にまつわるギネス世界記録にはまじめなものだけでなく、ユニークで笑ってしまうほど馬鹿げたタイトルもたくさん存在する。
たとえば「最も足の速いカメ」、「サップボードに一番長い時間立っていられる犬」、「おもちゃのバスケットボールで最もたくさんダンクシュートをきめられるウサギ」といったタイトルは、そもそも競合相手がほとんどいないのではないかとツッコミたくなる。
そして最近、変わった特技でギネス記録を更新したオウムがいる。そのオウムはスクーターに乗って5メートルの距離を最も速く走行できたとして世界一の勲章をもらった。
「チコ」という名前の7歳のオウムは、自分のサイズにカスタマイズされたスクーターに片足をのせ、ハンドルをくちばしで操作しながら華麗に前へ前へと進んでいく。練習を重ねるたびに速くなり、ミラノで行われたテレビショーで14秒58という新記録を叩き出した。
チコはまさにオウムのなかのエリートと言っても良い存在で、生後3ヶ月のときにプロのオウムブリーダーで訓練士でもある飼い主のカロヤンさんに引き取られた。カロヤンさんはチコの好奇心の高さや潜在能力に気付き、英才教育によってさまざまな技を覚えさせた。スクーターはそのなかのひとつで、チコはほかにもオウムサイズの自転車のペダルをこいだりすることもできる。
カロヤンさんは「オウムは非常に賢くて社交的な生き物です。多くの人はオウムはしゃべるのが得意なだけだと思っていますが、知識を与えればそれよりももっと多くのことができる。こうしたショーへの出演を通してオウムたちの可能性を伝えたいです」と、オウムの魅力をアピールしている。
人がスクーターや自転車でオウムに追い抜かされる日も遠くないかもしれない。
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