アメリカでは221年に1度のセミの大量発生が始まり、その鳴き声が人々を悩ませている。とくに今年は「17年に1回」と「13年に1回」大量発生する素数セミ(アブラゼミより少し小さい種)が同時に成虫になる221年ぶりの年で、専門家は合わせて1兆匹が羽化すると予想している。
家の庭にもセミが入ってくるのは避けられないが、心配なのがペットの犬や猫への影響だ。犬猫がセミをおもちゃのように追いかけて口に咥えたり、実際に食べてしまったりするケースもあり、とくにセミを食べるのは大丈夫なのかと心配する飼い主も少なくない。
ジョージア州で獣医として活動するアマンダ・フレダル氏は、Fox News Digitalの取材に対し、セミは一般的にペットには毒性がないと答える。
しかし、ペットがセミを大量に食べたり、アレルギーを持っていたりすると、胃腸の不調やアレルギー反応につながる可能性があるとフレダルは警告している。
胃腸の不調の症状には、嘔吐、下痢、腹痛、食欲低下などが挙げられる。また、アレルギー反応の徴候には、かゆみ、発赤、腫れ(特に顔、口、喉の周り)、じんましん、呼吸困難などがあり、重症のケースだと息切れや呼吸困難、神経麻痺といった症状もあらわれる。
飼い主はセミを口にしたペットに上記のような症状がないか観察し、心配な場合は最寄りの獣医師に相談することが不可欠だ。
たとえ症状が出なくても、セミは消化に悪く、飲み込むときに窒息する危険性もあるので、できる限りペットがセミに接触しないようにすべきだとフレダル医師は述べている。
ペットの気をセミからそらすために、魅力的なおもちゃを使ったり、冷たいおやつを与えてリフレッシュさせたりといった工夫が役立つ。
そしてペットだけでなく、人間もセミへのストレス対策を忘れてはいけない。アメリカではすでに耳栓がかなり売り上げを伸ばしているようだ。
関連URL: 'Can my pet eat cicadas?' Expert reveals what to do if your dog or cat gets hold of this insect