11月半ば、インディアナ州のオークノール動物病院に1匹の迷い犬が持ち込まれた。道でうろうろしていたのを保護されたようで、珍しいことではなかったが、病院スタッフは犬のマイクロチップを確認して驚いた。
ティーバという名の犬の飼い主はコロラド州に住んでおり、オークノール動物病院からなんと1930kmも離れていたのだ。詳細はわからないが、犬がひとりで3つ以上の州を旅してインディアナ州までたどり着いたのだろうか。
「犬が国中を旅して2ヶ月後に発見されたなんて、本当にクレイジーな話だわ!私たちが飼い主に電話したとき、彼らはとてもショックを受けて泣き出しました。」と、動物病院のスタッフであるマギー・ソーンベリーさんはTikTokを通じてNewsweekに語った。
週末は動物病院が休みなので、ソーンベリーさんはディーバを家に連れて帰り、家族が迎えに来るのを待とうと考えた。しかし、車で来るとしても片道4日以上はかかってしまう。愛犬との再会を待ちわびる飼い主を少しでも助けてあげたいと思った彼女は、もう1人の動物病院のスタッフと一緒に車に乗り、ディーバを連れてコロラド方面へと出発した。
2人は8時間かけてカンザス・シティに向かい、ディーバと飼い主はそこで再会した。TikTokの動画には、ディーバが飼い主を見た瞬間がはっきりと映っている。ディーバはすぐに飼い主に駆け寄り、全力でしっぽを振っている。飼い主も感動で涙を流していた。
「獣医の仕事は本当に大変で、精神的な負担も大きい。でも、こういう瞬間があるからこそ、なぜこの仕事をやっているのかを思い出すことができる」とソーンベリーは語る。
この出来事が彼女の背中を押し、ソーンベリーさんは数ヵ月後に獣医学部を受験するという意志を固めたそうだ。
関連URL: Shelter Workers Rescue Stray Dog, Not Prepared for What Microchip Reveals