
犬は迷子になっても、本能的に帰り道を見つける能力があるそうだ。自分の匂いをたどったり、「コンパスラン」とよばれる地球の磁場を感知したりして正しい方向へ戻ることができる。
しかし、能力を備えていても家に戻るか戻らないかを決めるのは犬自身。なかにはあえて新しい場所を見つけて自分の家にする勇者もいるようだ。
アラバマ州ゲインズタウンに住むヘザー・デフランセスコさん夫妻の家にやってきた犬の「ギンピー」がまさしくその例だと言えよう。
夫妻は4匹の犬を飼っていたが、ある日の夕方、餌やり場に5匹の犬がいることに気づいた。
「どうやって入ってきたのか見当もつきませんでした。それが4日間も続いたんです。ちょうど夫がその時間に帰ってくるので、彼のイタズラなのかと思いました」と言う奥さん。
注意して見てみると、その犬は裏口ドアについた窓の隙間から侵入していることに気づいた。その隙間は猫が出入りできるように開けていたが、まさか迷子の犬がよじ登って進入するとは思いもしなかった。
首輪もタグもなく、マイクロチップも入っていない。後ろ足に不自由があるので、だれかが街から離れたこの田舎に捨てたのかもしれないと夫妻は思い、家族として受け入れることにした。
はじめは餌を食べると外へ逃げていったギンピーも、今では夫妻に寄り添うようになり、ほかの犬とも仲良くやっているようだ。
野良犬にも幸せに生きたいという意志があり、そんな犬に手を差し伸べることがミッション
だと夫妻は感じている。2人は小さな非営利の保護団体を始めることを目標に、これまで14匹の犬を救ってきた。ギンピーがこの家に吸い寄せられたのもきっと運命なのかもしれない。
関連URL: Woman Finally Works Out How Stray Dog Was Breaking Into Her House Everyday