
コロラド州ノースグレン市では、8月1日施行の新法により、犬猫の飼育は1世帯につき合わせて4頭までに制限される。許可なく4頭以上の犬猫を飼った場合は、市により強制的に押収される可能性が高い。
この制限は同市の住民の要望によるもので、市議会で可決されたものだと『デイリー・メール』紙は報じている。一部の地域でペットの数が多いため、鳴き声などの騒音や排泄物に関する苦情が増え、その解決策として今回の法案が可決された。
しかし、現在4頭以上のペットを飼っている住民に対してペットを手放すよう要請するのは酷なので、免除を申請すれば飼育を続けてもよいとしている。
免除を申請する際、飼い主はペットの名前、年齢、性別、犬種、ペットがその住宅に住み始めた日を記載することが求められるが、適切な情報を提供しない人は、市からペットを撤去される可能性がある。
「ペットは私たちの生活に喜びをもたらしますが、同時に責任も伴います。合理的なペット制限を設けることで、ペットを飼っている人もそうでない人も、ノースグレンに住むすべての人が快適に暮らせるようにすることを目指します」と市は述べ、住民への協力を呼びかけている。
こうした新たな制限はこの地域に限られたものではなく、ノースグレン周辺の都市では、すでに同様の禁止令が出されている。
ロードアイランド州では、住民は1住宅につき成犬3匹まで、成猫3匹までという制限を設けており、ほかにも、ニュージャージー州、ノースカロライナ州、カリフォルニア州においても、市が独自のペット条例を施行することを認めている。
犬猫好きの住民による反対意見ももちろんあり、「ペットの数を制限するなんて、ノースグレンは徐々にロシアに近づいているのだろう」、「次は何だ?テレビも車も一家に1台しか持てなくなるのか?」などという声が飛び交っている。
ちなみにホワイトハウスでは100年近くに渡って歴代大統領が犬を飼ってきたが、トランプ大統領は「犬はインチキだ。1頭くらいは飼ってもいいが、世話をする時間がない」として、犬を招き入れる意思がないことを公の場で説明している。
国のリーダーもペットへの関心が薄いため、ペット愛好家への風当たりはこれからますます厳しくなりそうだ。