
長距離マラソン中に1つ問題が起きると、次々とトラブルが続く。32歳のアメリカ人クリス・ハーブスさんはこの教訓を身をもって学んだ。
高校時代から走り始め、これまでに9回のマラソンを完走してきたハーブスさんは、メイン・コースト・マラソンに出場中、不運な展開に見舞われた。スタート時から胃の調子が悪く、12マイル地点で嘔吐。さらに4マイル後には、足に痛みを伴う水ぶくれができた。計画通りにはいかないことを受け入れ、記録にはこだわらず、彼はただ楽しむことに決めた。
ところが21マイル地点で、事態はさらに急変する。
道路脇で応援に来た友人や家族と笑顔でハイタッチをした後、ほかの見物人とすれ違った際に、見物客が連れていた犬が突然ハーブスさんに飛びかかって噛んできたのだ。
噛まれた傷はなかったものの、タックルしてきた犬の足がハーブスさんの足に絡まり、ハーブスさんはよろめいてあわや転倒寸前だった。
それでもハーブスさんは最後まで走り切りたいとの思いで踏ん張り、無事にゴールすることができた。
「犬にはびっくりしたけど、あの日は不幸な出来事が続いたなかで、ほんの小さな出来事に過ぎなかった」とハーブスさんは語る。「友人が撮った動画の最後の静止画を見たときは本当に笑いが止まらなかった。まるで犬が僕を噛みちぎろうとしているように見えたのに、実際はかすり傷程度だったんだ。あの角度と瞬間が、事態を劇的に見せているんだよ」と笑う。
ハーブスさんがその動画をTikTokに投稿すると瞬く間に爆発的に拡散し、1100万回再生を記録した。彼は理学療法士として働いているが、この動画を観てリハビリの予約をしたいという新規依頼が増えたそうだ。
災難続きだったマラソンは、最後に思わぬ幸運をもたらしてくれたようだ。
関連URL: Man Addresses Viral Video of Dog Biting Him at Mile 21 During Marathon (Exclusive)