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JFK国際空港でまた猫が行方不明に　米国

　米NBCをはじめとするメディア各社によると、事故が起きたのは先週18日。家庭の事情で、数ヶ月前にアメリカから台湾に移り住んだ飼い主のアイリス・ユウさんと再会するため、愛猫「シャオホワ（小花／Xiaohwa）」はユウさんの友人とともに、チャイナエアラインの台湾行きの便に乗るはずだった。

　ところが警備スタッフがクレートのなかをチェックするため、友人がシャオホワを一時的に外に出したとき、彼女は逃げてしまった。チャイナエアラインのスタッフは、すぐさま「猫を見つけてほしい」と館内放送を行ったが、結局シャオホワを見つけることはできず、以来行方不明になっているという。

　ユウさんと、アメリカに住む恋人のジェリー・チュンさんは連日、JFKを管理する港湾管理委員会と航空会社に捜索状況を問い合わせているが、いずれも「現在捜索中のため待っていてほしい」と繰り返すばかりで、その対応の悪さに不満を募らせている。

　彼らがシャオホワの身を案じて気をもむのも無理はない。2年前、ユウさんとチュンさんに保護されるまで野良猫だったシャオホワは、猫免疫不全ウイルス（FIV）のキャリアなのだ。栄養不良やストレスが感染症の発症を誘発しないか、心配だ。

　さらに、昨年JFKで起きた同様の事故の顛末も、不安をあおる。アメリカン航空に預託手荷物として預けられた猫「ジャック」が係員の不手際で逸走し、2ヶ月後にようやく見つかったものの、体に負った傷と衰弱の激しさから安楽死を余儀なくされるという、最悪の結末を迎えている。

　国内外の移動に飛行機が多用されるアメリカでは、ジャックに限らず移送中に命を落とすペットも多い。ジャックの事故が起きた際に立ちあがったFacebookページ「Jack The Cat is Lost in AA Baggage at JFK」では、彼の死後もペットの航空移送の安全基準を見直すよう訴える活動を行っており、今回のシャオホワの件でも、いち早くサポート活動を展開している。

　25日付の書き込みによれば、シャオホワを探すための捜索チームが空港内への出入りを許可されたとしており、「ちょうど1年前の明日（10月26日）、ジャックが2か月ぶりに見つかりました。シャオホワにも同じことが起きることを祈りましょう」と呼びかけている。なお、シャオホワに関するFacebookページ「Xiaohwa is Lost at JFK Airport」も22日に開設されている。

　2年前にシャオホワを保護したとき、妊娠しているうえにFIVポジティブの彼女を、獣医師は安楽死させることを薦めたが、ユウさんとチュンさんはそれを拒否し、今まで大切に育ててきた。NBCの取材にチュンさんは「シャオホワは子供のような存在」とコメントしているが、そんな彼女がジャックの二の舞にならず、無事見つかることを祈りたい。