先週17日に都内で開かれた記者発表会で、挨拶に立った金井博之副社長が、特別療法食の先駆け的存在である同社が、自信を持って発表する画期的商品と紹介した「メタボリックス」は、「おいしく」「無理なく」「より確実に」減量を行うために開発された特別療法食だ。なかでも、特にふたつの点で、他のダイエットフードにはない特徴が光る。
まずは、このフードによる「体重の減少」と「体脂肪の減少率」が科学的に実証されている点だ。製品名のもとにもなっている「代謝(metabolism)」をキーワードに、遺伝子栄養学にもとづいた独自の原材料配合により、効率的なエネルギー代謝をうながし、動物が本来持っている、過剰な体脂肪を燃焼させる能力を覚醒させるという。
そのため、同製品の効果は体重減少にとどまらず、遺伝子レベルでの体質改善につながると、同社 学術部の徳本一義獣医師は説明する。
肥満動物と非肥満動物では遺伝子の発現状態に違いがあり、従来の減量用フードでは体重が減少しても遺伝子レベルでの変化は起きないため、「太りやすい体質」自体の改善にはつながらないという。そのため、リバウンドなどの心配が残る。
一方、「メタボリックス」は、一般で飼育されている犬・猫およそ350頭を対象に、2ヶ月間の実用テストを行った結果、減量に成功した犬・猫の遺伝子発現状態が、肥満動物のものから、非肥満動物の状態に変化することが確認されたという。その効果の高さは、88%のオーナーが体重減少を実感したという結果からもうかがえる。
さらに、体重減少後に継続して「メタボリックス」を与え、数ヶ月にわたりモニターを行ったところ、減少した体重をキープし、リバウンドが起こりにくいことも報告されている(いずれのデータも2011年米国ヒルズ調べ)。
加えて、この製品のもうひとつの注目すべき特徴は、ラインナップの豊富さだ。「メタボリックス」は犬用・猫用のいずれも、ドライフードと缶詰(ウェットフード)に、ビスケットタイプのおやつを加えたフルラインナップで展開する。その理由は、ペットの食事制限を行うことによる、オーナーの負担を軽減するためだ。
同社が動物病院に対して行ったアンケートによれば、多くの獣医師が食事によるダイエットの課題について、「理想どおりに体重が減らない」という効果の薄さ以上に、「他の食事、おやつを与えてしまう」「食べない、または続かない」という意見をあげている。
オーナーを対象としたアンケートでは、ペットに関して気になる健康状態の上位に「肥満」があがっていることから、体重管理の重要性は理解されているようだが、一方では健康のためとはいえ、ペットが楽しみにしている食事に何らかの制限を加えることは、オーナーにとってもつらいことであると推測される。
そのため、「メタボリックス」は主食だけでなく、おやつまで含むラインナップで展開し、食のバリエーションを増やすことで、大幅に食事習慣やライフスタイルを変えることなく、体重管理を継続できるようサポートする。
さらに、嗜好性に関しても、2012年に米国ヒルズが行った犬猫100頭の嗜好性テストで、「メタボリックス」を選ぶペットが、他社製品を選ぶペットの約2倍にのぼる結果が得られたという。
「効果はともかく、味はいまいち」というイメージのダイエットフードが、効果も高くおいしいのであれば、食の楽しみを損なわないので、フードの切り替えもしやすくなるだろう。
ペットフードの進化や室内飼育化の影響で、近年「ペットの肥満」が問題視されているなか、すでに多くのダイエットフードが発売されているが、そのなかにあっても、機能面でペットの体をケアするだけでなく、ときにはダイエットの挫折にもつながるオーナーの心的負担をも視野に入れ設計された「メタボリックス」は、他に類を見ないユニークな製品だ。
食事による体重管理が要となるペットのダイエットに、「メタボリックス」がペットとオーナー双方の大きなサポートとなることを期待したい。
なお、「メタボリックス」は特別療法食のため、獣医師の管理のもと、ペットのコンディションに合う適切な処方が必要となる。ペットに与えたい場合は、まずかかりつけの獣医師に相談してほしい。
関連URL: 日本ヒルズ・コルゲート 公式サイト