米カリフォルニア州サンタローザの地元紙「プレス・デモクラット」によると、事件が起きたのは先週水曜。ベネットバレーに住むワイズブリック夫妻が自宅でくつろいでいるとき、愛犬のフラットコーテッド・レトリーバー「トビー」が突然、吠えはじめた。
通常はほとんど吠えることがないという愛犬の異変を察知した妻のシェイさんが、玄関の扉に目をやったとき、ガラス戸の向こうに煙があがっているのが見えた。
「火事よ!」という妻の叫び声を聞き、夫のテリーさんが外に出ると、家の壁板の一部が燃えていた。すぐさま911番通報(日本でいう119番)をすると同時に、消火器で火を消し事なきを得たが、問題は出火の原因だ。
かけつけた消防隊が現場をチェックすると、そこにはトビーの水飲み用のステンレスボウルが。置かれていたもとの位置に食器を戻してみると、太陽の光がボウルに反射し、ちょうど壁の焼け焦げたあたりを集中的に照らしていた。虫眼鏡が日光を集めて火をおこすのと同じことが、ステンレスボウルで起きたのだ。
当日は非常に天気がよく暑い日で、乾燥しているうえに風も強かったというから、発見が遅かったら全焼の可能性もあったという。シェイさんも「家にいて本当によかった」と、ボヤ程度ですんだことに胸をなでおろしている。
夫妻は同様の事故が起きないよう、ステンレスボウルを販売するメーカーに注意喚起の連絡を入れたほか、トビーの水飲み用ボウルをプラスチック製のものに変えたそうだ。
記事によれば、ワシントン州ベルビューでも2008年に、犬の水飲み用ボウルによる火災が発生して、大きな被害を出しているという。日差しが強くなるこれからの季節、ペットオーナーは同様の事故が起きないよう、くれぐれもご注意を。
関連URL: プレス・デモクラット 関連記事(英語)