昨年1月に発売された「メタボリックス」は、「おいしく」「無理なく」「より確実に」の3つをテーマに、愛犬・愛猫の減量を行うために開発された特別療法食だ。遺伝子栄養学にもとづいた独自の原材料配合により、動物が本来持っている、過剰な体脂肪を燃焼させる能力を覚醒させると同時に、遺伝子レベルで「太りにくい体」へと体質改善させることでリバウンドを防ぐ。
また、ドライフードのみならず、ウェットフード、トリーツとフルラインナップをそろえることで、食のバリエーションを増やし、大幅に食事習慣やライフスタイルを変えることなく、体重管理を継続できるようサポートする。
セミナーに先立ち、発売開始から今に至る1年間の「メタボリックス」の市場における動向について、同社マーケティング本部 獣医チャネルマーケティングマネジャー 能登真美氏より報告された。
昨年1月からの9ヶ月間で、アメリカやカナダなど世界50ヶ国以上に「メタボリックス」を導入した結果、世界の体重管理市場では56.5%までシェアをのばし(米国ヒルズ調べ)、さらに国内市場においても、同市場で57%にシェアがアップしたという(日本ヒルズ調べ)。
国内のペットフード市場では、一般的なペットフードやプレミアムフードの市場がほぼ横ばいで推移しているなか、唯一拡大傾向にある療法食市場において、「ペットの肥満」の問題に取り組む、獣医師・ペット飼い主双方のニーズに合致した仕様の「メタボリックス」が、広く受け入れられたことがうかがえる結果となったようだ。
報告に続き、同社とともにこの1年間、「メタボリックス」を利用したペットのダイエットに取り組んできた、ACプラザ苅谷動物病院 統括院長 内田恵子獣医師が、基調講演「ダイエットは楽しく!メタボの危険性と効果的な減量方法」を実施した。
肥満に悩むペットと飼い主を数多く診てきた経験から、内田獣医師は日本の「ペットのダイエット事情」においては、飼い主の「かわいそう」という心理が重要なカギを握っていると指摘。
「食べ物を鳴いてねだるペットを見て、“食べられなくてかわいそう”とつい食べ物をを与えてしまい、そのことによりペットが鳴きやんだり、喜んだりすることが飼い主にとっての“ご褒美”と化している」とし、求められるがままにフードを与えるよう、飼い主がペットに“しつけ”られている逆転現象が起きていると語った。
そのうえで、ダイエット成功の秘訣のひとつとして、ただフードを与えなくてはいけない「主従関係」でなはく、ペットのダイエットに飼い主が一緒になって取り組み、たとえば遊びの時間を増やしたり、一緒に運動することにより新しいコミュニケーションが生まれ、よりよい「パートナー」としての関係に改善させていくことが必要だと解説した。
実際、ダイエットに成功した事例では、飼い主が積極的に取り組んだおかげで、ペットのみならず、飼い主自身も健康になったケースが見られたという。
加えて、「メタボリックス」を利用することで代謝をあげることや、しっかりと体重の変遷が記録できるよう、獣医師とともに取り組むことが、ダイエットを成功させる上で重要になると語った。
同社では今後も、昨年実施した「脱メタボ★コンテスト」などのイベントで飼い主にペットのダイエットと「メタボリックス」を訴求するほか、ペットの肥満判定を容易に行うことができるツールを獣医師に提供するなどの施策に取り組みながら、国内のシェアをさらに60%まで伸ばすことを目標に展開していくとしている。
関連URL: 日本ヒルズ・コルゲート 「メタボリックス」 関連ページ