13日付の米「USAトゥデイ」紙によると、その選手はスキーフリースタイルの米代表、ガス・ケンワージー選手。先週13日(現地時間)に行われたフリースタイル男子スロープスタイルで、銀メダルを獲得したことで記憶に残っている人もいるだろう。
きっかけはケンワージー選手の友人が、五輪メディアセンター近くに住み着いた野良犬の写真を彼に送ったことだった。大の動物好きというケンワージー選手はすぐさま犬たちに会いにメディアセンターに向かい、正門近くの警護テントの下に住み着いた母犬と4匹の子犬に、ひとめぼれしてしまった。
それからというもの、ケンワージー選手は連日犬たちに会いに行っては食べ物を与えるなど甲斐甲斐しく面倒を見ていたそうで、なんと試合前日の水曜も休まず訪れたとか。
子犬だけでなく、母犬を含む5匹全員をアメリカに連れ帰るつもりだそうで、予防接種の予約を入れるなどの手続きを着々と進めているという。ただ、母犬だけは子犬たちよりも輸出入の条件が厳しいらしく、少々難航しているようだが、それでも「全員連れて行けるように、できる限りがんばる」とケンワージー選手は語ったという。
また、アメリカに連れ帰ったあとの犬たちの新しい家族についても、だいたい目星はついているそうで、4匹の子犬のうち1匹はケンワージー選手自身が飼うことにしているとか。長年連れ添った愛犬を昨年末に亡くしたばかりだというから、彼にとっても、まさにこれが運命の出会いだったのだろう。
メダルだけでなく、新しい家族まで獲得してしまうなんて、ケンワージー選手にとってはさぞや思い出深いオリンピックになったに違いない。
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