猫を飼っている20代以上の男女536名を対象に実施されたこの調査では、飼い主から見る愛猫のストレス耐性や、生活の変化による愛猫の体調の変化などについて調査された。
その結果によると、「愛猫はストレスを感じやすいか」の問いに対し、全体の約半数にあたる49.8%が「あてはまる」「ややあてはまる」と回答。さらに64.2%が「怖がり」、58.5%が「人見知り」と回答し、猫が非常に繊細な生き物であることがうかがえる結果となった。
次に、引っこしや就職など、ペットオーナー側の生活の変化にともない、愛猫の体調や行動に変化があったかについて、3頭に1頭にあたる37.6%が「変化があった」と回答し、具体的な体調の変化では「頻繁に鳴く」(43.0%)、排泄行動の変化では「粗相をする」(51.3%)というケースがもっとも多く見られたという。
また、ストレスを感じやすい猫と感じにくい猫の、昨年1月から現在に至るまでの病歴を比較したところ、ストレスを感じにくい猫が何かしらの病気にかかったケースが19.7%だったのに対し、ストレスを感じやすい猫は31.8%と、大きく結果に差が出ることがわかった。
その具体的な症例では、「嘔吐」「下痢、軟便」の発症率に特に大きな差が生じていたほか、ストレスが原因とされる「突発性膀胱炎」の可能性がある、「トイレ以外の場所で排泄する」「排泄時に鳴く」といった症状の有無について、「症状がある」と回答した人が、ストレスを感じやすい猫は感じにくい猫の1.5倍にのぼった。
この結果について、日本動物医療センター グループ最高執行責任者で獣医の上野弘道獣医師は、「猫は人と同じく、ストレスによって病気になることも。特にストレスが原因とされる『突発性膀胱炎』は繰り返す病気のため、再発予防が大切」と注意をうながすとともに、「ペットオーナーの生活変化自体を解決するのが難しい場合もあるため、病気を繰り返さないよう、ペットフードなどもうまく活用してケアしたり、体調や行動の変化を感じたら、獣医師に気軽に相談してほしい」とアドバイスしている。
ワールドペットニュース
ストレスを感じやすい猫は病気になりやすい? 日本ヒルズ調べ
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