国立大学法人岐阜大学と同社を中心とする研究チームが実施したこの実験では、小型熱帯魚を泳がせた水槽と、金魚を泳がせた水槽のふたつを幼稚園に設置し、約2年間にわたって園児の行動を観察した。
その結果、子供たちは観賞魚に対して強い関心を示し、小型熱帯魚よりとりわけ金魚に対して、高い関心を2ヶ月間待ち続けたことがわかった。また、金魚の水槽では子供たちが魚に名前をつけたり、魚でお話を作るといった行動が見られたという。
同社はこの結果について、「金魚は大きく色やかたちなどによっても個体識別がしやすかったことや、子供たちにとって親しみのある魚であったことが、金魚水槽への子供たちの関心の高さに影響していると考えられる」と分析。
また、「観賞魚は犬や猫と違い複数で飼育しやすく、また動物からの介入も少ないため自由に想像ができる分、子供たちは水槽内の観賞魚(金魚)を登場キャラクターに見立てて物語を紡ぎやすかったのでは」としている。
子供の情操教育に対するペットがもたらすよい効果の話では、得てして犬や猫にスポットライトがあたりがちだが、観賞魚、とりわけ金魚にこれほどの効果があるとは、おもしろい。古くからペットとして飼われている金魚の魅力を再確認できる、ユニークな研究結果だ。
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