原田マハの同名ベストセラー小説を映画化した本作は、台湾のスタッフ・キャストによる日台合作作品。もともと、台湾でもこの小説のファンは多いそうで、日本に先駆けて今月9日に公開された本作も前述の通り、非常に評判が高いらしい。
主人公は、ファッション雑誌の女性編集者、ワンチェン。忙しい毎日のなかで、同棲中の恋人ハオジエがさみしくないようにと、ゴールデン・レトリーバーの子犬リラを迎えるところから物語は展開する。
初めての愛犬に手こずりながらも、少しずつ家族のかたちを作り上げていくふたりと一匹だったが、編集者としての地位を確立し仕事にのめりこむワンチェンと、リラとの暮らしを大切にするハオジエは、徐々にすれ違うように。そんななか、リラが病におかされ、余命わずかと宣告されてしまう――。
仕事と恋のバランスに揺れるワンチェンの等身大の悩みに共感したり、彼女とハオジエの恋の行方にジリジリしたりと、楽しめるポイントは多々あれど、動物好きにとって本作の魅力は、やはり愛犬リラとの絆だ。
あまり書きすぎるとネタバレになってしまうので控えるが、本作は犬と暮らす主人公たちの心の機微を丁寧に描くことで、犬の命を引き受け、愛するということがどういうことなのか、その先に見えてくるものは何なのかを、教えてくれる。そしてそのストーリーを支える、リラ役のゴールデンの見事な演技も、大きな見どころだ。
メガホンを握るのは、台湾で数々の大ヒットドラマを手がけ、本作が映画初監督作となる新進気鋭の女性監督チェン・フイリン。ワンチェンとハオジエの主人公ふたりには、台湾の映画やドラマに引っ張りだこの実力派女優チャン・チュンニンと、台湾のみならず日本でも活躍する人気俳優ピーター・ホーがタッグを組む。
なお、本作は現在、劇場公開を記念して「あなたの愛犬が輝く1分間映像コンテスト」を開催している。愛犬のとっておきの1分間を撮影した動画をYouTubeで募集しているこのコンテスト。映画製作スタッフによる審査と、5月26日に新宿バルト9で行われる最終審査イベントの結果、最優秀に選ばれた作品は、5月31日から始まる映画公開と合わせてスクリーンで上映されるという。
癒し動画や面白動画など、愛犬が輝く1分以内の映像であれば参加可能。締め切りが5月20日に迫っているが、興味のある方は愛犬のスクリーンデビューを目指して応募してみれば?
映画『一分間だけ』は、5月31日より新宿バルト9ほか全国ロードショー。
ワールドペットニュース
愛犬が銀幕デビューするコンテストも 映画 『一分間だけ』 5/31公開
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