話題の主は、アフリカ南部に生息し、足の裏が真っ黒なことからクロアシネコと呼ばれる世界最小にして希少種の猫だ。一般的な和猫mixの成猫の体重はメスで3kg以上、オスだと4kg以上あるが、この最小猫はメスが1.3kg以上、オスで1.9kg以上程度なので、いかに小さいかがわかる。
2014年4月8日に、この動物園で飼育されているメスのアザが、ドローゴン、ヴィゼリオンと名付けられた2頭のオスと、リーガルというメスの3頭を出産した。子猫たちは一般公開の前に、健康チェックや身体チェックを念入りにすませ、また職員たちが遠くからでも個体識別できるように前足にマーキングされ、運動場デビューを飾った。動物園は子猫たちが楽に水を飲めるように、浅い器を用意したり、子猫たちがくぐって遊べるトンネルなどを用意したりして、24時間モニタで監視している。
クロアシネコは夕方から明け方にかけて行動する薄明活動性動物で、ネズミ、小鳥などの小動物や昆虫などが主なタンパク源となる。非常に警戒心が強く、追い詰められると牙を剥いて向かってくることから、南アフリカでは小型な猫ではあるが「アリ塚のトラ」と呼ばれることもある。クロアシネコは2011年国際自然保護連合(IUCN)が定めた絶滅危惧種8カテゴリーの第5位の、絶滅の危機が増大している種として指定されている。
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