イスタンブールには、15万頭もの野良猫や野良犬がいる。イスラムの預言者ムハンマドは猫好きだったという言い伝えがあるため、イスラム教徒が多い国で猫は基本的に大切にされている。しかし、ムハンマドの言行録では犬の唾液は不浄のものとされ、また、犬は伝染病をもたらすなどの社会的事情もあり、犬を嫌う傾向が高いのだが、ムスリムが99%というイスラム教徒の国トルコでは、犬も猫と同じようにかわいがられている。飼い主のいない犬や猫は、市民や観光客から食事をもらい、自由に往来を闊歩している。イスタンブールの1400万人の人々は、15万頭の野良猫・野良犬と、ストリートを共存しているのだ。
最近、そのトルコのプゲドン社が画期的な自動販売機を開発した。この機械に、ペットボトルの容器などリサイクル回収できるゴミを入れると、下の入り口から動物の食事や水が出てきて、そのまま野良猫・野良犬に提供できるというものだ。プゲドン社は、この機械を無償で設置すると政府に約束したため、機械はどこにでも設置できることになり、現在はイスタンブールの公園や公共の場に、多数設置されている。
市民からも、リサイクルゴミの回収に協力することで、犬や猫に食事を与えることができるので、大変好評を得ているとのことだ。
関連URL: 「ELITE DAILY」掲載記事(英文)