ココは、1971年にサンフランシスコの動物園で生まれたメスのローランドゴリラ。その保護者であり教師でもあるペニー・パターソン博士から手話を教わり、彼女はいまや1000語以上の手話を理解し、約2000の英単語を聞いて理解することができる。
ウィリアムズさんは、2001年にゴリラ財団の招きでココと対面した。ふたりはわずかな時間で心を通わせ、そして彼らは特別な友人となった。その時のことを「忘れられない体験」と感じたウィリアムズさんは、2004年、ゴリラを保護するためのキャンペーン活動の公共広告にココと一緒に出演。そのほか、「マウイ島の猿のための保護区策定キャンペーン」の名誉共同議長職も引き受るなどつながりがあった。
8月11日、財団の代表でココに手話を教えてきたパターソン博士が、ウィリアムズさんの訃報をココに伝えたところ、最初ココは静かに、そして深く考え込むそぶりをみせた。パターソン博士がココに対して、ウィリアムズさんがココを訪ねて来たときのことや、一緒にキャンペーン広告を撮影したときの話を手話で伝えると、ココはすべてを思い出したように、「女性」「泣いている」というサインを表し、肩を落としうつむいて唇を震わせたという。
ゴリラ財団は12日、「彼(ロビン)は人類にとって、そしてココのような霊長類にとって、かけがえのない贈り物でした」とコメントを添え、ココがウィリアムズさんと出会ったときのビデオを再び公開した。
ウィリアムズさんと会ったとき、幼なじみのマイケルというゴリラを半年前に亡くしてからほとんど笑うことを忘れていたココが、久しぶりに楽しそうな笑顔を見せたのだ。この出会いはココを元気にするだけでなく、ウィリアムズさんにとっても何か大切なものに触れることができたようだ。「ココとロビンの出会いは、人間とゴリラがどのように異種交流できるかの最高の例です」とパターソン博士は語る。「ロビン・ウィリアムズは世界で最も優れた俳優だったというだけでなく、霊長類の保護のために最も強力な大使であったということも覚えておいてほしい」と博士は付け加えている。
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名優ロビン・ウィリアムズの死を悼むゴリラ
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