箱の中に入っていたのは、生後3~4週ぐらいの3頭のキジ白の男の子と1頭の黒色の女の子。誰が何のために箱に入れた子猫を置き去りにしたのかはわからないが、病院スタッフは、子猫の健康診断を行い、ミルクを与えて面倒をみることにした。
翌朝、見知らぬキジ猫が病院前をうろつき、人が出入りするたびに入り口から病院内に入ろうとしていた。立ち去ろうとしないキジ猫が気になったスタッフがその猫を抱き上げると、明らかに授乳中であるとわかるお乳の膨らみを感じた。
飼われていた猫が出産したが飼いきれず捨てたのか、野良で生まれた子猫を見つけた人が箱に入れ病院前に置いたのか、いきさつは不明だが、母猫は一晩かけて奇跡的な本能で、子猫がこの病院にいるとつきとめたらしい。ただちに子猫の元に置かれた母猫は、子猫たちの全身を舐めてお乳を与え、満足そうに喉を鳴らしたという。
その後、母猫と子猫は、最近愛猫を亡くした病院スタッフの元で暮らすことが決まり、その話を知ったヒルズペットフードが猫たちの食事のスポンサーに名乗り出るというハッピーエンドを迎えた。
もしあなたが親とはぐれたかもしれない子猫を見つけた時、交通量が多かったり子猫にとって危険な場所だったり、雨が降ったりして気温が低かったりしなければ、しばらくは子猫の母親が近くにいないか見守った方が良いかもしれない。そして、その子猫には助けが必要だと考えるのであれば、動物病院の前に置き去りにせず、自分で飼うか、自身で新しい飼い主を探す努力をして欲しい。すべての動物病院に、今回のようなハッピーエンドが用意されているとは限らないから。
ワールドペットニュース
母猫は本能で子猫の居場所を探し当て、安住の家を手に入れた
海外