
体重わずか0.85gの魚がイギリス史上最も小さいペット患者として動物病院で手術を受け、無事にお腹の腫瘍を取り除くことができた。
その魚はモーリーフィッシュという種類の熱帯魚で、その種名からモーリーという名前がつけられた。飼い主は近所に住むお年寄りからモーリーを譲り受けたのだが、飼い始めて数週間後にモーリーのお腹に大きなこぶがあるのに気づいた。
モーリーが運ばれた動物病院は、うさぎや小型哺乳類、爬虫類を専門としており、大抵はイグアナや蛇、ワニなどの手術を行なっている。1gにも満たないモーリーはこれまでで最も小さい手術患者として迎えられた。
お腹のこぶが腫瘍だと診断され、モーリーはすぐさま手術室へ。まず獣医師はモーリーを水に浸し、口からカテーテルを入れて外皮を麻痺させた状態にし、わずか40分で腫瘍を取り除いた。傷口は縫うことができないため、防水の軟膏を塗って手術は終了した。
術後数分でモーリーは酸素化された水のなかで意識を戻し、その日のうちに家に帰ることができた。手術料金は125ドル以下だった。
モーリーの手術以降、その動物病院では魚の診察、手術依頼が増えているそうだ。
「とにかく小さいから、手術には安定していて器用な手先と優れた視力が必要不可欠なんだ。手術の成功はチームワークにかかっている」と獣医師のマイルスはコメントしている。