アメリカではクリスマス前に本物のもみの木を買って家に飾る家庭が多い。お正月頃まで飾り、枯れてきたら捨ててしまうのが一般的なのだが、そんなクリスマスツリーを再利用して注目を浴びているのが「ミシガン・ルイス・アドベンチャー・ファーム・アンド・ズー」という動物園だ。
この動物園はSNSを通して近隣住民に対し、もみの木を捨てずに園に持ってきてくださいと呼びかけた。もみの木を園で暮らすヤギたちのちょっと遅いクリスマスプレゼントにしようと考えたのだ。
「人間と同様に動物たちも冬の寒い時期には気持ちが落ち込んできます。だからいつもと違う何か目新しいものを与えると、すごくワクワクした様子で楽しんでくれます」と言うのは園でブランド戦略を担当するジェニーさん。
ヤギたちはもみの木の針葉の味が気に入ったようで、威勢よく葉っぱを食いちぎっていた。針葉樹の葉には多くのビタミンCが含まれ、体内の虫駆除にも役立つため健康維持に最適のおやつだ。
しかしながら、もみの木をヤギに与えるにあたって注意しなければならないことがあった。誤ってクリスマスの飾りをヤギが食べてしまわないよう、住民には必ず全ての飾りを外し、人工の雪細工などもきれいに取り除くようにお願いした。
ヤギたちはもみの木が相当気に入ったようで、すべての葉っぱを食べた後は木の皮までも味わった。残った幹の部分はコンポストとして土に還るそうで、まさに循環型で環境に優しいクリスマスツリー利用と言える。この園を例に、アメリカ各地でこうしたもみの木の再利用が少しずつ進んでいるようだ。
関連URL: Michigan Farm Wants Your Leftover Christmas Trees to Feed Their Goats: 'They Like the Taste'