ペルー人女性のジョリーさんは先日、家族と一緒にプンタ・ネグラという小さな海沿いの街を訪れた。
ビーチを歩いていると、1匹の犬が近づいてきた。首にリボンを巻いていて毛並みが整っていたので捨て犬には見えなかったが、何分待ってもその犬の飼い主らしき人は現れなかった。
ジョリーさんが撫でてやるとその犬は喜んだが、彼の目線は常に遠い海の方に向けられていた。もの悲しげな犬を哀れに思ったジョリーさん家族は里親になろうかと考え、ビーチを歩いていた近所の男性に犬のことを尋ねてみた。
男性によると、その犬はバグートという名前でその街の誰もが知っている。バグートの飼い主は漁師だったが、1年ほど前に海の事故で死んでしまったそうだ。だからバグートは今でも海を見つめながら飼い主の帰りをまっているのだ。
その話に胸を打たれたジョリーさんはさらに情報を集めたところ、バグートは街の人に愛され、彼の日常の世話や健康管理をする女性がいることを知った。おそらくバグートは毎日その女性の家から海へ通っているのだろう。
そのままジョリーさんと家族はバグートに別れを告げてその街をあとにしたが、バグートの海を見つめるまなざしとほろ苦いストーリーはいまでも心に残っている。
亡き飼い主への犬の深い忠誠心と愛、そしてその犬をそっと見守る地域住民の姿は日本のハチ公を思い出させ、悲しみと感動で胸が熱くなる。
関連URL: Woman At The Beach Meets A Dog Who Won’t Stop Staring Out To Sea