コロナパンデミックでステイホームを余儀なくされた人たちの多くが新たにペットを飼い始めた。しかし、自粛が解除されて職場に通勤するようになったいま、ペットを飼い続けることができず手放す人々が増えている。物価の高騰がさらにこの問題を悪化させ、ペットの飼育継続が経済的に困難なケースも少なくない。
ニューヨークの動物保護施設ではある動物が溢れかえって問題となっている。それは丸々とした姿が愛らしいモルモットだ。今年だけで600匹以上の飼えなくなったモルモットが施設に連れられ、その数はパンデミック前の2倍以上。ほとんどは3歳以下なのでパンデミックの間に生まれて飼われたものだろう。
なぜモルモットなのか?と不思議に思うかもしれないが、モルモットは手頃な価格で見た目が可愛くて飼いやすい反面、猫や犬に比べて感情表現が乏しい。そのため犬猫よりも気持ちが離れやすいのかもしれない。
保護施設に直接交渉せず、無責任に放棄する飼い主もあとを絶たず、先週の水曜にはアパートの入り口に22匹のモルモットが入った箱が放置されており、うち5匹は妊娠していた。
ニューヨーク市議会はペットショップでのモルモット販売を禁止する条例を制定することを協議しているという。行き場を失ったモルモットの保護のため、施設は200万円の「モルモットタワー」を建設し、タワーに設置した無数の引き出しのなかにモルモットたちがひしめき合って生き延びている。
ワールドペットニュース
いまニューヨークで深刻化しているモルモット問題
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